フレンチプレスの抽出時間は、一般的に4分とされていますが、
実際どのくらいの時間でどのような味が抽出されているのだろう?
という疑問からこの実験をしてみました。
抽出時間が1分ずつ違うものを8個用意して飲み比べてみました。
抽出を考えるうえで参考になる内容になったと思います。
実験の内容
フレンチプレスを8個準備し、1分ずつずらして抽出。
9分経過後に次の8つの抽出時間の違うコーヒーが同時に出来上がる。
①~⑧を飲み比べてみる。
①蒸らし30秒+30秒 =合計1分
②蒸らし30秒+1分30秒=合計2分
③蒸らし30秒+2分30秒=合計3分
④蒸らし30秒+3分30秒=合計4分
⑤蒸らし30秒+4分30秒=合計5分
⑥蒸らし30秒+5分30秒=合計6分
⑦蒸らし30秒+6分30秒=合計7分
⑧蒸らし30秒+7分30秒=合計8分
フレンチプレスのレシピ
フレンチプレス挽きの粉15gに対しお湯270cc
(蒸らしは130cc程度いれて、30秒)
使ったコーヒー豆
ダークローストブレンド(深煎り)
すっきりした深煎りで、酸味は少なめ。
ブラジルとインドネシアのブレンドです。
ダークローストブレンド 200g 1300円~
https://yuge-roaster.stores.jp/items/575ec1e5a458c00d940025d2
実験の結果
色合い
「①合計1分」のものからしっかりコーヒーの色はでていた。
「⑧合計8分」までほとんど色の差がなく見分けがつかない。
コーヒーの色合いは最初のほうに抽出されて、
後半ではほとんどされていないということだろう。
香り
「①合計1分~③合計3分」までは香りが硬く、
まだまだ香りが開いていない感じ。
「④合計4分」で急に香りが開く。
「⑥合計6分」以降の濃度があがったものになると香り感じにくくなる。
酸味
「①合計1分」では酸味はあまり感じられない。
「②合計2分~③合計3分」のあたりで酸味をしっかり感じるようになる。
「⑥合計6分」を超えてくるあたりから酸味が感じにくくなる。
苦味が増えてくると酸味が感じずらい。
苦味でカバーされているような感じになる。
濃度
これは想像通りであった。
「①合計1分」から「⑧合計8分」まで経過ごとに、
だんだんと濃くなっていくのが感じられる。
フレンチプレスでは、徐々に抽出が進行しているのを感じられた。
未抽出、過抽出
「②合計2分」あたりで尖った感じの酸味があり、未抽出感を感じる。
「⑥合計6分」を超えてくると渋みやえぐみがあり、過抽出を感じる。
「⑧合計8分」でも思ったほど濃くはならない。
「⑦合計7分」とさほど変わらない。
まとめ
「④合計4分」が酸味・苦みのバランスが良いと感じた。
味もまとまりがあり、濃度も丁度よい。
一般的にフレンチプレスが4分で抽出というのは、
美味しいコーヒーを作るための、正しい時間なのだなと改めて思った。
コーヒー豆の挽き具合を変えると抽出時間は変わるかもしれないが、
その実験はまたいつの日かやってみたいと思う。